●閉経と骨粗しょう症


骨からカルシウムなどのミネラルなどが流出して骨量が20~30%も減少し、他の病気の可能性が否定されると「骨粗しょう症」と診断されます。

患者さんの骨の断面写真をみると、スポンジのようにスカスカになっています。そのため、骨が折れやすくなるのです。

骨量のピークは20才前後。

それから年を重ねるにつれ徐々に減少していくのですが、女性の場合、40代をすぎると下がり幅が増え、さらに閉経を迎えるころになると急激に減少します。

それは、骨の代謝にエストロゲンという女性ホルモンが影響しているからだと考えられています。

高齢になって寝たきりになる原因の第3位が、骨粗しょう症による骨折です。

でも、これからカルシウムを含んだ食品をたくさん食べて運動すれば、骨量を増やしたり、加齢による減少を食い止めることができます。

40代は骨の健康のターニングポイントです。今、この時点で、少しでも骨量を増やしておきましょう。

 

 

●今からできる骨粗しょう症対策:食事編


骨は、細胞成分、カルシウムなどのミネラル、コラーゲンなどのたんぱく質から成り立っていますが、このうちカルシウムが流出することで骨量が減少します。ではなぜカルシウムが「流出」するのでしょうか。

人は血液中に一定のカルシウムがないと生きていけません。

普通は食事などで補給しますが、足りない場合は骨からカルシウムを取り出し補います。この状態が続くと、骨からカルシウムが失われてしまうのです。

ところが厚生労働省によると、日本人のカルシウムは必要な量に達していないということです。

つまりカルシウムは意識しないとなかなか充分な量をとれません。

30~49才の女性で1日に必要なカルシウムの量は600mgです。

カルシウム量が多い食品に次のようなものがあります。(食品1回分の摂取量-カルシウム量)

 

・乳製品
牛乳1カップ-200mg チーズ20g -126mg  プレーンヨーグルト100g-100g

 

・魚
干しエビ5g-355 ワカサギ60g-270mg 丸干しいわし50g-200mg ウナギのかば焼き1串-150mg

 

・大豆製品
豆腐75g-90mg 納豆50g-45mg 油揚げ10g-30mg

 

・野菜
小松菜80g-136mg チンゲン菜80g-80mg 大根の葉30g-78mg

 

日々の食生活でカルシウムが足りてなさそうな感じでしたら、牛乳やプレーンヨーグルトを朝の食事に足すと良いと思います。

ここに出した以外でも魚や葉物の野菜にはカルシウムが多く含まれているので、積極的に食べましょう。

ここで注意しなければいけないのが、カルシウムは吸収率が悪いということです。

せっかくカルシウムの多い食品を食べても摂取した量の30%ほどしか吸収しません。

できるだけカルシウムを吸収させるためには、ビタミンDや乳糖、タンパク質を一緒にとりましょう。

ビタミンDは日光を浴びることで体内に出来ます。外で日に当たることは大切ですね(紫外線対策をしながら)

逆に、過剰なアルコールや喫煙、カフェインは吸収を妨げてしまうので注意が必要です。

 


●今からできる骨粗しょう症対策:運動編


骨は1度成長すると、その後はとくに変化しない…というイメージがあるかもしれません。

でも実は、骨には骨を壊す「破壊細胞」と新しい骨をつくる「成長細胞」があり、壊してつくる、壊してつくる…ということを繰り返しています。これを骨の代謝といいます。

女性ホルモンはこの代謝を促進するはたらきがありますが、閉経が近づくにつれて女性ホルモンが減少すると、代謝も鈍ってしまい、骨量が大幅に少なくなるということになります。

代謝を助けるために良いのが運動です。

代謝をよくする方法には、骨の血流をよくする、骨に負荷をかける、という2つがあります。

急激な運動よりも、ゆっくり長い運動が良いとされ、自転車に乗ったり、1日に20分以上の散歩をすると効果があります。バスや電車で一駅分長く歩くとよいかもしれません。

毎日それだけの時間がとれないという人は、職場や家事などでこまめに立ち仕事をすると良いでしょう。

つまり立っていろいろすることで、足の骨に負荷をかけるのです。

また一駅分歩くことができない人は、電車の中で立つようにする、エスカレーターは使わないで階段を上り降りする、なども効果的です。

ウィンドウショッピングを兼ねてにすれば、楽しみながら実践できそうです。

 

 

●ダイナミックフラミンゴ療法


どうしても時間がとれない方へ、最終兵器をご紹介します。

その名も「ダイナミックフラミンゴ療法」です。

ピンクレディー世代は「サウスポー」の歌を思い出すかもしれません。フラミンゴみたいに1本足で立つ、ということです。

片足で立つと太ももの付け根にかかる負荷は、両足で立つ場合と比べて約2.75倍にもなるそうです。

左右1分ずつ片足をあげて1日3セット行います。

もし1分間、足をあげ続けることができなかったら、壁やいすにつかまっても良いそうです。テレビを見ながらでもできそうですね。

日々の生活を楽しみながら骨を強くして、骨粗しょう症を予防しましょう。