皆さんの“乗馬”のイメージはどのようなものですか?

お金持ちの楽しみ? 自分とは縁遠いもの?

いやいや、乗馬はもっと気軽で身近なもの。限られた人たちの趣味やステータスというのは、何十年も前のイメージです。

 

馬は、コミュニケーションを取ることのできる動物です。
本来“乗馬”とは、そんな馬と意識を共有しながら楽しむスポーツ。

馬とコミュニケーションを取りながら楽しむ乗馬の魅力とその始め方について、回を分けてご紹介していきたいと思います。

 

●馬という生き物

 

馬というとまず思い浮かべるのは、競馬場で力強く馬場を駆けている競走馬という人が多いのではないでしょうか。

確かに競走馬は気性が荒い、力強い、攻撃的という単語が似合うかもしれませんが、それは馬の種類の違いやそれぞれが持っている性格の一面に過ぎず、本来は臆病で優しい生き物なんです。

 

日本の競走馬は基本的にサラブレッド(徹底的に品種改良したという意味)ですが、他にもポニーや輓馬(ばんば)、道産子・木曽馬などの在来馬、また海外には数十種もいて、それぞれ性格や特徴に合った場面で活躍をしています。


日本の在来馬は比較的小さく、気は強いけれども我慢強く、人に対して温厚です。
性格や特徴の傾向としては、小さい馬ほど気が強く、大きい馬ほど大人しいです。

 

ha_jyoba_20151020_1もともと馬は一頭では行動せず、グループで行動します。
これは草食動物の習性で、できるだけ肉食動物に捕食される確率を減らすためと思われます。

そしてグループの中には、指示を出すリーダーとなる馬が必ず一頭います。

人間には言葉というコミュニケーション方法がありますが、実は馬にも馬語と呼ばれるコミュニケーション能力があり、リーダーは馬語を用いてグループの馬たちに指示を出しているのです。

 

馬語と言っても、人間のように音を発するのではありません。

馬の口は人間のように鼻と繋がっていないため、空気を出すことができず音の出す構造にはなっていないのです。

馬語の正体は動きや仕草です。

細かく言えば耳の動き、立ち位置、馬体の向き、尻尾の動き等々たくさんあります。

これらは実際に馬を集中して観察しないと、中々気づくことはできません。

乗馬体験のできる場所の中には、最初いきなり馬に乗るのではなく、グランドワークと言って馬を観察しコミュニケーションを取る方法を学んでから馬に乗る、ということをやっている所が少しずつ出てきています。

 

では簡単に、馬の仕草から分かる動きの意味と感情を紹介してみましょう。
まず一番注目しやすいのは耳の動きと向きです。

 

普通の状態でいる時は両耳を左右に開き前を向いていますが、たま~に左右に動かし周りの音を聞いて状況を把握しています。
急に周りで物音がすると、どちらかの耳が物音のした方向へ向きピクピク動き始めます。
ずーと耳を動かしている時は心が不安定な時なので、落ち着くまであまり近づかない方が良いです。

逆に両耳を左右に寝かせている時は馬が落ち着いていて受身の状態なので、近づいて撫でてあげても大丈夫です。

ただしゆっくりと近づいてあげましょう。

当然怒っていたり不快感を感じている時もあります。

それは耳を後ろに寝かせているときです。

この時に馬の後ろに立ったりすると蹴られる可能性もあるので、絶対に止めましょう。

 

と、こんな風に耳の動きや向きを大まかに説明しても色々分かることはあります。
もっと細かく分類することもできますし、目・口・鼻・首・脚・尻尾など動きのある部位はたくさんあります。

もっと知りたい方にはぜひオススメの本があります。
馬語手帖―ウマと話そう (著者 河田桟)
こちらの本は日本最西端の与那国島で、全く馬に関する知識の無い著者が自分で馬を飼い、日々観察して分かった“馬語”の意味を書いたモノです。

文章も解りやすく初心者の方には読み易いと思います。

 

次回は“乗馬の魅力とその効果”についてお話ししたいと思います。

 

乗馬体験ができる場所を見る(ケイコとマナブ.net)

 

乗馬体験ができる場所を見る(あそびゅー!)

 

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