突然ですが皆さんは、西太后ってご存知ですか?

1835年に生まれた清の咸豊帝の妃で、後に権力者になった女性・・・なんていう解説は学生時代に聞いた覚えもあるかと思いますが、実はとても美意識が高く、自分が美しくなるためならさまざまな手段にトライしたと言われる、伝説の美容オタクだったらしいのです。

その甲斐あって、平均寿命が45歳だった当時に74歳まで生き、つやつやした肌、黒い髪を長い間キープしていたのだとか。

そんな驚くべき成果を上げた、120年前の美容オタクのテクニックは、今の私たちに使いこなせるものなのか、検証してみたいと思います。

 

●美肌の為に使っていたものは・・・

 

しみ、しわひとつない白磁のような肌を保った西太后。

スキンケアグッズとして使っていたパックは、門外不出の薬草とスズメの尿、オスの鷹とメスの白鳩の糞をまぜて作られていました!

西太后はこれに卵白と真珠の粉と混ぜて全身パックをして美肌をキープしていたのです。

日本でもその昔、「うぐいすの糞」が使われていました。

鳥の尿や糞はいい酵素がたくさん入っていて、美容効果抜群と言われています。

 

ただ、ちょっとこれを真似するにはハードルが・・・

 

そんな現代の私たちの為に、西太后が使っていたケアとして、「玉容散」という漢方薬が売られています。

玉容散の処方はもちろんマル秘。 これにすずめの尿と鷹の糞が使われているかは定かではありません。

 

●こだわりの食材

 

当時、西太后はどんなものを食べていたのでしょうか。

食べるもの、という概念からかけ離れている燕の巣を始め、魚の浮き袋、サメの唇など何に効くのか、誰が食べるのを思いついたのか謎な食材をたしなんでいたらしいです。

もう少しメジャーな食材では、棗、クコ、高麗人参もよく食べていたようです。

高麗人参はかなり高いですが、他の二つは中華材料コーナーで売られている薬膳優等生。

棗は「毎日3個のナツメを食べれば、年とっても元気でいられる」、「神仙の食」といわれるくらい身体によい滋養品とされてきました。 とくに「血」に栄養を与え循環をよくします。

クコは冷え性改善、老眼防止、疲労回復、滋養強壮、高血圧予防と日常の悩みに即応。 ビタミン類・ミネラル類、鉄分を豊富にふくみ、肌や髪を美しくします。

またコレステロールを排出するのでダイエットティーにも最適。

水1リットルにつき大さじ1~2杯のクコを入れ、かるく沸騰させながら7~8分煮詰めればクコ茶の完成です。

 

●花が大好きだった西太后

 

花を見るだけでなく、花茶として飲むのむ好きだった西太后。

花茶は全般的に生理痛などの婦人科系の不調によくききます。

また、菊茶は眼にとてもよいとされています。 目を酷使する現代だからこそ飲んでみたいお茶です。

菊は水を吸うときれいな形に戻るので、透明なカップに入れると目でも楽しめます。

ジャスミン、きんもくせいなどは、紅茶にいれて飲むのもいいですね。

きんもくせいを白ワインに漬けて3年おくとおいしい薬酒ができます。

 

●これならいける!西太后のお気に入り

 

食べるのにかなり抵抗のあるキワモノではなく、もう少しハードルの低いものはないのか・・・

実は西太后が毎日食べていた食材の中には、意外と身近なものもありました。

それは黒ごま、くるみ、山芋、大根など。これなら食べられますね!

黒ごまは活性酸素を減らす役割があり、肝臓の働きをよくします。

肝臓が働くと代謝機能が高まり、肌が綺麗になる、脂肪を分解する、コレステロール値を下げるなどの働きがあります。 また生活習慣病、冷え性を予防します。

黒ごまはつややかな髪を保つために欠かせない食材です。 一日大さじ1~2杯摂るとよいでしょう。

くるみもよく薬膳料理のレシピに登場してきます。ご飯に振りかけるだけでもいいので試してみてください。

西洋医学的にはとくビタミンB2が多く含まれていて、食べたものを分解する働きがあるとされています。

山芋は、新陳代謝が活発になる、コレステロールを下げる、便秘の解消などの効果があります。 痰が絡む、のどが痛い、咳がでるなどで苦しいときに試してみてください。 乾かしたものは、「山薬」という薬膳の材料になっているくらい身体にいいのです。

 

最後に実践編として、西太后が大好きだったといわれるくるみしるこのレシピをご紹介します。

 

【材料】

黒ごまペースト…大さじ3

くるみ…5個

黒砂糖…小1/2

山芋…50g

白玉粉…50g

豆乳適量

 

【作りかた】

1 くるみはかるく炒っておく

2 山芋はすりおろしておく

3 山芋に白玉粉をくわえて練る。 耳たぶくらいのかたさになったら丸めて茹でる。 浮き上がってきたらOK。 氷水につけておいてください。

4 鍋にくろごまペーストに砂糖をいれ、  弱火で豆乳で溶きながらねる。

5 とろみがついてきたら、お団子を加えて温める。

6 器に入れ、くるみをふる

 

美と健康に強いこだわりを持っていた西太后のポリシーは、「暖かいものしか食べない」だったそうです。

これからの季節はついつい冷たいものに手が伸びがちですが、暖かいものも適度に摂りつつ、西太后のような美と健康を手に入れましょう。