美しいジュエリーやアクセサリーって、オンナ心をくすぐりますよね。
そんな魅力に惹かれ、難関の宝石鑑定士資格を取り、ジュエリーアドバイザーとして活躍されているのが細川 文さん。
念願の『Tiffan&Co.』に入社したにもかかわらず、「ここは自分のいる場所ではない」と退職して独立。
「高品質なジュエリーをリーズナブルに提供して、多くの人に身に着けてほしい」という強い信念のもと、『Love_jet MAXIMUM』、『JewelryRose』 というショップを開いた細川さんは、心から宝石を愛する情熱の人でした。
今回は、宝石鑑定士として確かな眼を持つ細川さんに、自分に似合うジェリー選びのポイントも教えていただきました。
-今のお仕事に就くまで、かなり紆余曲折があったようですね。
「いろいろありました(苦笑)
学校を卒業して就職したのが東証一部上場企業の電機メーカーでした。本当は企画営業になりたかったのですが、実際は名刺も無い受付業務。
やりたいことも見つからないまま焦りばかりが募っている中、夏休みに行ったインドで宝石詐欺にあってしまったんです。
今考えるとこれが宝石の道に進むことになるきっかけなのですが、当時はとにかく悔しいの一点でした。
その後宝石に対する興味が芽生え、赤坂宝石彫金学院の宝石鑑別科に入学したのですが、仕事がつまらない反動からか、とにかく楽しくてしかたがなかったです。
その後会社を辞め、別のスクールで勉強して宝石鑑定士の資格を取り、憧れであった『Tiffany&Co.』に入ることができました。
後から聞いたのですがその時の倍率は100倍だったらしいです」
-でも、そんな『Tiffany&Co.』を辞めてしまうんですよね?
「普通に考えたらもったいないですよね。
でも当時、良い職場のはずなのに、なんとなく「いるべきではない所にいる」という居心地の悪さがあったんです。
たしかに『Tiffany&Co.』のような歴史と伝統のあるハイブランドの商品はすばらしいけれど、リーズナブルに高品質のジュエリーを提供できたらもっといい、なんて感じてしまったのも原因ですね・・・
退職後はビジネスの基本を学ぶために中小企業支援のコンサルティング会社に入り、その後独立しました」
-宝石に対する情熱をずっと持ち続けてきた細川さんですが、その情熱を支えているものは何なのでしょうか?
「とにかく宝石が好き、ということだけですね。何時間見ていても飽きないです」
-それだけ宝石好きだと、こだわりも強いと思いますが、現在はどのようなサービスを提供されているのでしょうか?
「主なサービスは2種類です。
ひとつが、シーンに合わせるデイリーアクセサリーのWEBショップ『Love_jet MAXIMUM』です。
美しいデザインと一流の輝きがありながら、手頃な価格で気軽に身に着けられるアクセサリーを扱っています。
このお店で扱っているのは、すべて私がセレクトしたものです。
もうひとつが、大人の女性のための至極のジュエリーリフォーム &オーダーメイドサービス『JewelryRose』 です」
-『Love_jet MAXIMUM』ではどのような商品に人気がありますか?
「ショップオープン以来定番の売れ筋は、スイングハートペンダントです。(左写真)
存在感抜群の、ぷっくりした立体的なハートのペンダントトップに、エレガントなスタッズ付きのチェーンがついています。
ペンダントにはぎっしりと透明なクリア・ストーンが配置されていて、太陽の光の下では真っ白に光り、室内の明かりの下では虹の7色に光って、ダイヤモンドのように輝くので人気がありますね。
この時期には少しボタンをはずしてシャツを着る、ということも多くなりますが、その時にデコルテを飾るアイテムとして人気なのがスパイラルネックレスです。(左写真)
V字の襟元に同じくV字型のネックレスをつけてしまうととがった印象になりますが、このネックレスはラウンド型のラインを描くので、女性らしい丸みを帯びた印象を演出できます」
-『Love_jet MAXIMUM』では、ジュエリーの買い物に同行してくれる珍しいサービスも行われていますね。
「お客様からのご要望ではじまったサービスなのですが、洋服のパーソナルスタイリストさんが提供されるショッピング同行のようなサービスです。
宝石店はなんだか敷居が高くて入りづらいとか、緊張してしまってゆっくり検討ができないというお客様とご一緒に入店して、どの宝石がいいのか、その価値やトレンドなども参考にジェリー選びのお手伝いをさせていただいています」
-『JewelryRose』の方ではどのようなサービスを提供されているのでしょうか?
「いろいろなジュエリーリフォームの相談をお受けしていますが、最近多いのは、お母様が持っていた婚約指輪を譲り受けた、というケースです。
当時の婚約指輪は品質の高いものが多いのですが、どうしてもデザインが古くて、今するのには抵抗があったりします。
それを今風のデザインにリフォームするというご用命がとても多いです。
自分へのご褒美として、他には無いオリジナルのジュエリーをオーダーで作りたいというご相談も多いですね。
腕のいい宝石職人さんに直接お願いしますので、ご満足いただけるものを比較的リーズナブルにご提供できます。
そのほか、時間が経って輝きが無くなってきたのでクリーニングしてほしいとか、クローゼットの中から出てきた宝石を買い取ってほしいとか、宝石に関するいろいろなご相談にお答えしています」
-このサイトは40代女性が主な読者なのですが、ジェリー選びのポイントは何かあるでしょうか?
「恐らく多くの方が一度くらいは、ご自身のパーソナルカラーを診断してもらった経験があるかと思いますが、ご自分の色に合わせてジュエリーを選ぶ、というのはわかりやすい方法です」
◎スプリング
キラキラした小ぶりなアクセサリーが似合います。
貴金属はシャンパンゴールドなど、ゴールドでは淡い色が似合い、シルバーもOKです。
宝石はペリドット、ピンクサファイアなど明るい色のものが似合います。
◎サマー
白いパールが最も似合うのがサマーの人。
上品で軽やかなデザインが似合います。
貴金属は、シルバー、プラチナがお勧め。ゴールドはあまり似合いません。
宝石はムーンストーン、アクアマリン、淡い色のアメシストなど落ち着いた淡い色が似合います。
◎オータム
マットで重厚感のあるアクセサリーが似合います。
べっこうやウッド、フェルトなどの素材をつけこなせるのは、オータムならでは。
貴金属はこっくりとリッチなゴールドが似合います。シルバーは避けた方が無難です。
宝石ではシトリン、カーネリアンなどのオレンジ、黄色、ブラウンが映えます。
◎ウィンター
輝きの強いシルバーやプラチナ、ホワイトゴールドがよく似合います。
ゴールドは避けた方が無難です。
デザインはシャープでゴージャスなテイストがおすすめです。
繊細なものよりも、シンプルで存在感のあるものを選びましょう。
ルビー、エメラルドなどの鮮やかな宝石をつけこなせるのは、ウィンターの人の専売特許です。
「似合うアクセサリーをつけていると魅力が際立ちます。特にネックレス、イヤリングはお顔周りに来るので、その効果が絶大です」
-細川さんも40代ということで、同世代に向けたメッセージをお願いできますか。
「ジェリーアドバイザーの立場としては、リーズナブルで質の高いジュエリーをどんどん楽しんでいただき、気分と魅力を上げてほしいですね。
それからこれは個人的な思いですが、時間というのは有限だなと、この年齢になってつくづく思います。
もしやりたいことや実現したいことがあるなら、まずは一歩を踏み出してあきらめずに取り組んでほしいです。
私もいろいろ壁にぶつかりましたが、それらも自分のエネルギーにしながらあきらめずにきたことで、ジェリーアドバイザーとして充実した毎日を送っています」
◆編集部の一言 |
ふんわりナチュラルでほがらかに笑う細川さんですが、内に秘めた宝石への情熱は相当に熱いものがあります。常連のお客様とジュエリー談話がはじまると盛り上がってしまい、接客時間もついつい長くなってしまうのだとか。そんな姿勢が、多くの信頼につながっているのだと感じました。 |