■ゆるっと楽しむ、オンナが上がる。40代からの魅力アップきものレッスン
~ シーン別きものの選び方
doppo読者の皆さま、こんにちは。
40代女性を最高の着物美人にする、着物センスアップコンシェルジュ薄木宏子です。
着物を自分で着られるようになると、フォーマルな場だけでなく普段から着物でお出かけしたくなるものですね。
すると、いつも同じコーディネートでは飽き足らず、洋服を選ぶときのように着物を揃えるのが楽しみになってきます。
ですが、着物をこれから揃える方にとっては、何を選べばよいのか迷うのも当然のこと。
せっかく揃えるのなら、着たいシーンに合うものを無駄なく選びたいですよね。
洋服と同じように「ワードローブ」としてとらえると、効率の良いワードローブがつくれます。
それには、ライフスタイルのどのシーンに着物を着たいかイメージすることが大事です。
着物を着て行くところが思い浮かばない!と思うかもしれませんが、案外ライフスタイルの中に取り入れやすいのです。
40代女性のライフスタイルに例えてみますと、お仕事で着たい場合と、お休みの日のお出かけに着たい場合があると思います。
たとえばお仕事のシーンであれば、女性起業家の食事会、講演会や講座の講師、ビジネスパートナーや部下の結婚式、ビジネスランチ、祝賀パーティ、海外視察など。
お休みの日のシーンでは、友人とのランチや食事会、カフェ、ジャズバー、観劇、コンサート、美術館巡り、展覧会、女子会、お茶会、同窓会、ショッピング、ホームパーティーなど。
いかがでしょう。イメージができましたか?
着物を着て行く場は、思いのほかたくさんあることに気付きますね。
次に、着たいシーンに相応しい着物の種類を知っておくと、選びやすくなります。
着物の種類は、フォーマルからカジュアルまで格が決められています。
種類を洋服に例えてみると、わかりやすいですね。
「正礼装」黒留袖・振袖・・・ロングドレス・イブニングドレス
「準礼装」色留袖・訪問着・・・華やかなフォーマルワンピース
「準礼装・略礼装」付け下げ・色無地・江戸小紋・・・色のきれいなワンピース
「お洒落着」小紋・紬・御召・・・お洒落でカジュアルなワンピースやパンツ
「普段着」木綿・ウール・・・ジーンズ
*紋の数や合わせる帯の柄などによって、上記より広範囲に着られることもあります。
では、ライフスタイルで着たいシーンにはどのような着物が調和するのか、あるいは着たい着物はどのようなシーンに相応しいのか、具体的に選んでみましょう。
●お仕事のシーン
会社の顔として見られるので、相手に失礼のないもので、華やかで格式の高いもの、印象に残るゴージャスなものが相応しいです。
お勧めの種類は、色留袖、訪問着、付け下げ、グレードの高い紬です。
たとえば、
祝賀パーティやビジネスパートナー・部下の結婚式には、華やかで格調のある色留袖
女性起業家の食事会や異業種交流会には、派手すぎない洗練された訪問着
講演会や講座の講師には、遠目にも映えるモダンで大きめの柄の訪問着・付け下げ
海外視察には、個性的なインパクトがありゴージャスな訪問着
ビジネスランチには、おしゃれな紬訪問着
●お休みの日のシーン
日常でもきちんと感のある上質なもの、カジュアルになりすぎないものが相応しいです。
お勧めの種類は、紬、小紋、付け下げがあると着回しが利きます。
趣味性のある帯の柄を選ぶと、楽しさも増します。
たとえば、
友人とのランチや食事会には、きれいな色の紬や小紋+季節の柄の帯
カフェには、紬+果物の柄の帯
ジャズバーなど暗いシーンには、明るい色の小紋+輝きのある帯
歌舞伎鑑賞には、小紋+演目にちなんだ柄の帯
コンサートには紬や小紋+音符や楽器の柄の帯
美術館・ギャラリー巡りには、作家ものの紬+モダンな柄の帯
レストランでのパーティには、すっきりとモダンな柄の付け下げ+袋帯
最初の1枚は、どの着物から揃えるかなんとなく決まりましたか?
すでにお持ちの着物があれば、当てはめてみてくださいね。
きものワードローブをつくる前に、ライフスタイルのどのシーンに着物を着たいのかを見つめておくと、無駄のないお買い物ができますし、魅力をアップするきもの版のパーソナルスタイルづくりへの近道です。
このコラムでは、自分の魅力をアップするきものの選び方、着方についてご紹介していきます。
夏の間にこっそり着物美人の準備をして、この秋には着物デビューしませんか?
薄木 宏子 さん | ![]() |
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株式会社Splendorぷらす 代表取締役社長 着物センスアップコンシェルジュ 派遣コーディネーター、不動産・保険営業、アパレル、美容部員などを経て、アロマセラピスト・ベビーマッサージ講師として2003年に起業。 |