大人の女性を応援してくれるプロをご紹介するインタビュー。
今回は、女性の想いを実現に導くための組織『フェアリークラブ』を立ち上げた、株式会社RABBITSCOMPANY代表の実川 香名美さんにお話を伺いました。

不登校になった子供たちの教育、IT事業者の人材育成など、人を育てる仕事で数々の実績を上げてきた実川さんが昨年立ち上げた『フェアリークラブ』はどのような組織なのか、どうぞご覧ください。
 
 
-実川さんはこれまで、どのような仕事をされてきたんですか?

「大学では工学部情報通信工学科を専攻して、卒業後はとある大手企業のシステム部でエンジニアとして働きました。

専業主婦に憧れて結婚後は退職して家にいたんですが、そんな生活にすぐに飽きてしまい、派遣会社に登録しに行ったんです。登録したその場で、たまたま求人が来ていた専門学校の非常勤講師の仕事を紹介され、そこで働くことを即決しました。

その専門学校の生徒たちには、就職に圧倒的に有利と言われる資格をがんばって取らせたのですが、実際には内定がもらえなかったんです。

そこでその生徒たちを即戦力として企業に派遣するために作ったのが、最初の会社です」

 

-工学部出身で、システムエンジニア経験アリのPCインストラクターというのは、当時としてはめずらしかったのでは?
 
「そうですね。IT系の資格もいろいろと持っていたこともあり、大手企業から社員研修のお仕事をいただいたり、IT系の出版社から教育事業部立ち上げのご相談をいただいたりしました。普通、私がやっていたような小規模の会社ではありえないようなお取引先ばかりでした」

 

-順風満帆なように思えますが、その会社はどうされたんですか?
 
「一人目の子供が小学校に通い、二人目の子供が幼稚園に入園した時に、その環境で経営をしていくことが難しいと判断して、その会社は閉めました。

ただその子が中学に入って手がかからなくなってきた頃、なんとなくまた仕事をしたくなってきて、何をやるかもはっきり決めずに今の会社を作りました。

その頃facebookが普及し始めていたので、勉強のためにfacebookページを作っていろいろ実験してみたところ、1ヶ月で5,000いいねをいただくことができたんですね。

そんな実績も踏まえて、facebookやホームページのことで困っている人向けに教育の仕事をはじめることにしました。

その仕事を通じて知り合った女性から、彼女が持っていた女性の起業支援のホームページを譲り受けることになったのですが、正直なところ最初は、女性の起業支援というテーマを聞いても、私ができることがあるのかわかりませんでした。

ですが、私と同年代の女性たちが子育てを終えて社会復帰したいと思ってもなかなかそれを実現できない現状や、何かをしたいけれど何から始めたらいいのかわからない女性が多いことを知りました。自分のキャリア支援の実績やITのスキルを応用して、そういった女性たちを応援できるんじゃないかと思い、『フェアリークラブ』を立ち上げることを決意しました」

 

-昨年のキックオフイベントではいきなり100名を超える参加者が集まったようですが、『フェアリークラブ』とはどんな組織なんでしょうか?

 

「『フェアリークラブ』のコンセプトは、“女性ならではの働き方、仲間探し、輝く場を提供する”ということになります。

すでに自分でお仕事を始めている方、お勤めしながら何か自分でやりたいと思っている方など、自分の想いを実現したい女性のためのクラブです」

 

-女性の起業支援を行う組織は最近増えているように思いますが、他との違いはどんな所でしょうか?
 
si_20140310_1「ノウハウだけを教えておしまい、という形にはしないようにしています。

逆に、いろいろなデビューの場を用意して、皆さんがその場を利用することによって、次のステップへと進んでいただけることを優先してやっています。

例えば毎週日曜日、銀座のフィットネス館をお借りしてセミナーを開催していますが、このセミナーの講師体験をすることによって、場馴れができたり新たなお客さまを獲得するきっかけを得ることができます。

他にはイベントや商業施設への出店サポート、スイーツコンテストを通じたブランディングなど、いろいろな形で“出口”を用意しています」

 

-『フェアリークラブ』には部活があるとお聞きしましたが
 
「自分が行っている、または興味あるテーマを部活というくくりにしています。これは、同じテーマに関心を持つ女性どうしが集まることで、より濃い情報が集まったり、行動がしやすくなったりすることを考えてのことです。

今は料理部、健康部、クラフト部がありますが、今後も増やしていく予定です」

 

-今の自分はなんだか違う気がするとか、他の人に比べて自分は幸せじゃない気がするといった女性は少なくありませんが、こういったクラブを運営している実川さんはどのようにお感じになりますか?
 
「これはフェアリークラブというよりも自分自身の信条になりますが、私はいつも“隣の芝は茶色い”と思ってしまう方なんです。

逆の言い方をすると、“隣の芝をうらやむくらいなら、自分の芝を青くすることをがんばった方がいい”ということですね。

私の場合は、自分の芝を青くするために全力投球します。中途半端にやったのでは結果は出ませんので」

 

-『フェアリークラブ』に参加している女性たちはみんな、自分の芝を青くするために行動していますか?
 
「していると思います。またそういう人同士が集まると刺激も与えあうし、上辺だけじゃない深い交流も生まれやすいと思います。

ですので起業を目指す人だけじゃなく、なんだか毎日モヤモヤしているという人にとっても、いい刺激になる場だと思います。

少なくとも元気をいっぱいもらえますよ」

 

-今の自分の生き方に壁を感じている女性にとって、なにか変化のきっかけがつかめるかもしれませんね。最後に読者の皆さんにメッセージをいただけますか?
 
「失敗が怖くて新しいことに挑戦できない、という女性は多いと思いますが、それは“失敗=してはいけないもの”と考えているからだと思います。

“失敗したからってどうなるものでもない”という感覚になって、悩むより一生懸命やってみることで、得られるものはたくさんあります。

自分の現状にグチを言いながら年を取っていくのはとてもつまらないこと。変わりたいと思うのならぜひ一歩を踏み出して欲しいです。もしよかったら、『フェアリークラブ』を利用してみてください」

 

◆編集部の一言
これまで、何か行動を起こすと必ずと言っていいほど支援者が現れるという実川さん。他人を惹きつける力があるのは事実だと思いますが、まず行動してみることで、周りの人がその変化に気づき、いろいろなものを与えてくれるという良いサイクルが生まれているのだと思います。“思い悩むより行動”って、大事ですね。

 

実川  香名美 さん si_20140310_jitsukawa

1963年7月、東京都生まれ。玉川大学工学部情報通信工学科卒業。

卒業後、株式会社オービックに就職。結婚退職。

その後、非常勤講師など各種講習会講師として活動。

1997年に有限会社ラビッツスタッフ設立。カリキュラム作成や講習会企画、インストラクター養成、パソコン教育全般において幅広く活動。政府・官庁をはじめ、企業約百数十社のメーカー講習、各種学校など、のべ1万人以上に対して、データベース、プレゼン、人材教育、Microsoft Office全般の講習を精力的に行う。

その後、子育てと経営の両立に悩み、廃業。専業主婦を経て2012年株式会社RABBITSCOMPANYを設立。

町おこし、キャリア教育などの社会貢献事業に取り組む一方で、facebookページやホームページの企画、運営、教育などにも取り組む。

2013年11月参加型女性支援団体「フェアリークラブ」設立。

「女性が活躍できる未来を創りませんか?」を合言葉に、一度なんらかの事情で仕事をやめた女性の、再活(再び活動、再び活躍)支援と仕組み作りに取り組む。

昨年は、都立高校でのキャリア教育の実績も認められ、地域教育推進ネットワーク東京都協議会の広報誌とホームページに、支援団体として紹介されている。

著書に「実習 情報基礎」(インプレス教育テキスト)などがある。


 
◆『フェアリークラブ』 ホームページ