doppoをお読みいただいているオトナ女性の皆様の中には、
基本、毎日は楽しいし充実しているけど同時に、「この先の自分、どうなるんだろう」と、
つかみどころのない不安を感じている人も多いと思います。
そのためか、仕事やキャリアプラン、人生観などをテーマとしたセミナーや勉強会に、めったやたらと通い詰めてしまう人、いらっしゃいますよね?
実際、全国各地で、毎日さまざまなテーマでセミナーが開催されており、セミナー情報を集めたポータルサイトもたくさん存在します。
自分自身の行く先や取るべき行動がわからない時、セミナーや勉強会の力を借りてヒントを見つけるというのは、悪い方法ではありません。
が、とにかくセミナーに行くことが目的になっているような、“セミナージプシー”になってしまっている人が多いように思います。
新しいセミナーに行っては講師の話に強く影響を受けて、「そうだ、これをやらないと」と思う。
しばらくはその習慣が続けられるけど、そのうち忙しくなってやめてしまう。
で、「自分にはできなかった」と感じて落ち込んで、また別のセミナーにすがるように参加してしまう。
こんな感じになっているアナタ、“セミナージプシー”化が進んでますよ。
不安や迷いの真っただ中にいる時、気持ちはスキだらけです。
こういう時に、説得力のある講師の話を耳にしてしまうと、
スキだらけも気持ちの中にズドンと響いてきて、
内容にかかわらず、それが今もっとも自分に必要な真実だと思い込んでしまいます。
自分が丸ごと揺さぶられてしまうわけですね。
私たちを襲う不安や迷いって、つかみどころがない時が一番厄介です。
とにかく気持ちがザワザワしてしまって、何をどうすればそれを消せるかがわからなくなる。
ただ、その不安や迷いを発生させている原因が何なのかわからないうちは、解消させる手立ては見つかりません。
身体の場合に言い換えると、例えば頭が痛い、といった時。
原因もわからず頭が痛いとつらいし、集中力もなくなるし、不安で落ち着かなくもなります。
それがもし風邪から来ているとわかれば、風邪薬を飲めばいい。
肩こりから来ているとわかれば、マッサージに行けばいい。
というように、対処法がわかると気が楽になります。
それは、「何をすればこの痛みが消えるのか」がわかるからです。
不安や迷いも同じです。
まずは、自分をそんな気持ちにさせている原因がどこにあるのか、一度じっくり振り返ってみればいいんです。
もしその原因が会社にあるとわかったら、更に会社の何が自分を追い込んでいるのかを探ってみる。
例えばそれが人間関係によるものなら、社内コミュニケーションの参考になるようなセミナーや勉強会に行けばいい。
自分の会社での評価によるものなら、仕事のスキルアップにつながる内容のものに参加すればいい。
自分の収入が不安の原因だとわかったら、節約や投資のセミナーに行けばいいんです。
なんでもかんでも、関心の向くままに参加していいのは、自分に余裕があるときです。
不安や迷いの真っ最中にあるときには、揺さぶられまくって方向を見失います。
不安や迷いがあるときこそ、いったん自分の中身を整理してから、それに見合ったものを探していきましょう。
最近はちょっとした出版ブームでもあります。
これは出版不況の中、毛色の変わった本をたくさん出すことで売り上げを作るという、出版社の思惑もあるようですね。
そのため大きい書店などに行くと、“その道のプロ”が書いたという課題解決のノウハウ本が山のように積まれています。
自分の不安や迷いを解決するヒントとして本を読むという手段も有効だと思いますが、どの本を選ぶかもセミナーの場合と同じです。
まずは、自分の中身を整理してから。
でも、本当に自分にピンときた本はセミナー以上に有効だと思います。
その場ですぐ手に取って、内容を事前に見ることができるし、いつでも読み返すことができるからです。
セミナーでも本でも、“そこで言われていることに自分が沿う”ではなく、
“自分の特定の課題解決のためにセミナーや本を有効活用する”というスタンス、大事です。
1回3,000円程度の参加費でも、何の解決にもならないのなら高い買い物になりますよ。