働く女性を応援してくれるプロへのインタビュー。

今回は、女性に特化したキャリアコンサルティングや、資格を活かす働き方を伝えている合同会社キャリア&マネー協会代表の高村 祐規子さんにお話を伺いました。

リクルートでの求人情報誌編集、人材派遣業におけるクライアントとの取引を通じて女性が働く場面を数多く目にし、これまで5,000人以上の働く女性と接してきた高村さんからのメッセージ、どうぞご覧ください。

 

 

-多くの企業で女性向けキャリア研修をされている高村さんから見て、働く女性の意識は変わってきていますか?

 

「会社側の意識の変化もあって、より一層女性を活用しようという流れになってきている中、がんばってキャリアを積む女性も多くなってきている印象です。

女性の管理職も増えたためか、そういった方向けの研修プログラムをご用命いただく機会も増えました。

ただ、多くの女性は目の前にある仕事には一生懸命打ちこむ反面、俯瞰でものを見ることが苦手な傾向があります。

極端な例でいえば、部の管理職の方でも、自分の部の売り上げ目標や状況は把握できているのに、会社全体がどのような状態にあるのかが見えていない人は意外にいらっしゃいます」

 

-俯瞰でものを見るというのは、意識的にした方がいいですか。

 

「仕事をする上では必要です。それは社内だけでなく社外に対してもですね。

お客様のニーズや社会情勢がどのように変わってきているのかが掴めなければ、最適な商品やサービスは提供できないと思います」

 

-お客様のニーズや社会情勢が変われば、個人に求められるものも変わってくるように思います。

 

「そうですね。同じ職種であっても、その時代によって求められるスキルは異なる、ということは言えると思います。

例えば証券会社の営業職の場合、昔は脈のありそうなお客様の元への飛び込み営業が主流でしたので、そういったことを臆せずやれる度胸のある人が重用されました。

ところが今の証券会社は来店型のスタイルが主流で、営業に求められるのはコンサルティング能力です。

このように同じ職種であっても、時流に乗った働き方が求められるというのは事実だと思います」

 

-時流に乗る、という視点については高村さんの書かれた本『資格をお金に換える方法』でも語られていますね。そのあたり、少し補足をいただけますか?

 

si_20140510_1「難易度に関わらず、何らかの資格を持つ女性というのは驚くほどたくさんいらっしゃいます。

資格というのは麻薬のようなところがあって、成果がはっきり出るし、取得という目標に向けて頑張るので充実感がある。

でも資格を取った後は、そのまま放置されていることがこれまた実に多いです。

資格を活かしてお金を稼ごうと思うなら、そういった自己満足や、自分の想い先行で資格を目指すのではなく、時代に必要とされている資格なのかどうかをしっかり見極めてから動くべきです」

 

-時代に必要とされているかどうかは、求人情報を見ればわかると書かれています。

 

「一番簡単で手っ取り早い方法です。

求人情報には「○○のできる方」「○○の資格を持っている方」など、まさに企業が今求めている要件がそのまま載っています。

ただし、時流に乗っているかといって、自分の経歴からあまりにも遠い分野の資格を取りに行くのはお勧めできません。

一から学びなおしになり、時間、労力、お金がかかってしまいます。

やはり自分のやってきたこと、できることに近い分野に手を付けるべきです」

 

-その考え方は、資格を取った後にも応用できそうですね。

 

「できます。資格はただ単に取っただけではお金を生みません。それはどんなに難易度の高い資格を取っても同じです。

ですが、人生を変える武器になることは確かです。

資格をお金に換えるには、自分の実績や社会情勢などとの掛け合わせをしていくことがポイントです。

自分なりの実績と資格を掛け合わせるというのは、一番取り組みやすいのではないでしょうか。

本の中でもご紹介していますが、旅行会社に勤務しているとある女性は、以前ホテルの広報部に勤めていた時にいろいろな販促物を作っていました。

そのことを知った知人が彼女に副業としてデザインの仕事を頼んできたんです。

はじめはお手伝い感覚だったのがだんだんと楽しくなってきて、更なるスキルアップをめざして「イラストレーター」と、「DTPエキスパート」の資格を取得。

仕事のクオリティが上がり、お客さんからの信頼も上がっているそうです。

これなどは、彼女が持っていた経験という財産と資格を掛け合わせたいい例だと思います」

 

-資格はそれだけではお金は生まないけれど、お金を生むための種にはなるということですね。

将来が不安だから資格を取りたいと考える人にとっては、心にとめておきたいポイントです。

 

「言ってしまえば、どんなことをしても人生における不安を完全に取り除くことは無理だと思います。

それはなくならないものだと開き直って、うまく付き合っていくしかありません。

不安になるあまりめったやたらと資格を取っても、形にならず徒労に終わってしまいます。

不安があるときこそ一度冷静になって、自分を最大限に花開かせるための道を選択していってほしいですね」

 

◆編集部の一言
一見、ふんわりほがらかな印象の高村さんですが、話していると頼れる姉御肌である気質が伝わってきます。きっと多くの悩める働く女性に頼られているのだと思います。高村さんの著書は、ただ単に資格を取るだけでなく、それを活かす方法がシンプルに書かれていて読みやすいので、おすすめです。

 

 

高村  祐規子 さん takamura

キャリアコンサルタント、ファイナンシャルプランナー、合同会社キャリア&マネー協会代表。

大学卒業後、株式会社ノエビア入社。退職後にアメリカ留学。帰国後は、株式会社リクルートに入社し、人材関連部署に勤務。2000年、株式会社リクルートエイブリック(現リクルートエージェント)に転職。女性専門のキャリアアドバイザーとして勤務。2004年に中小企業振興公社のベンチャー試験に合格し、2005年に独立。2012年、法政大学大学院経営学研究科キャリアデザイン学専攻卒業。会社員、シングルマザー、起業を目指す女性など、現在までに約5000名との面談経験があり、ライフイベントを軸にした転職指南には定評がある。キャリア研修の企画・運営など、女性社員教育の実績も多数。

昨年、『資格をお金に換える方法』を出版。

 

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◆『合同会社キャリア&マネー協会』 ホームページ