「相続税」なんて言っても、

「ああ、それってお金持ちだけに関係する話でしょ」

と思いますよね?

ところが今月から相続税は、ごくごく身近な税金になってしまいました。

消費税ばかりに関心がいきがちですが、実はこの相続税にも注意が必要になりました。

 

相続税は、相続される財産に対してかかってくる税金ですが

今月からその仕組みが変わり、基礎控除額(相続税の計算に含まなくてよい金額)が引き下げられました。

 

例えば父親に5,000万円の財産があり、それを母親と娘一人が相続する場合。

これまでだと基礎控除額が7,000万円まであったので、相続税がかかりませんでした。

ところが今月からは基礎控除額が4,200万円と計算され、残り800万円に対して相続税がかかることになります。

 

「いやいや、うちに5,000万も無いし」

と思った皆さん、財産は銀行に預けてあるお金だけと思っていませんか?

もし自宅が持家だった場合、これも財産と計算されるのです。

家が財産に含まれるとしたら・・・なんだかそれなりの額になる気がしませんか?

自宅の場合はまた別途控除額の設定はあるのですが、

このほかにも持っている株、父親が亡くなった場合に支払われる生命保険金なども含まれることを考えると、やはり一度、計算をしておいた方が良いと思います。

 

「相続税対策」という言葉は聞いたことがあると思いますが、これは相続税の負担をできるだけ軽くするために、相続される財産を事前に減らしていくことを指します。

この方法として一般的なのは、

①生前贈与

②教育資金の一括贈与

このうち②は相続される娘に子供がいる場合にのみ関係しますし、平成27年までしか使えない方法なので、このサイトの読者の方には今のところ①が有効な手段かと思います。

 

この「贈与」にも本来は「贈与税」という税金がかかりますが、「親が生きている間の贈与であれば、毎年110万円までは非課税にしますよ」ということが認められています。

先ほどの例で言えば、相続税の対象となる800万円を非課税にするためには、約8年かかります。

ただしこれは計算上の話で、毎年きっちり同じ額の贈与をしていると、「相続税を逃れるために小分けにしている」と判断されて、相続税を請求されてしまいます。

また、仮に8年後に父親が亡くなった場合、さかのぼって3年分は死後の相続財産としてカウントされます。

これが、「相続税対策は早くはじめるのがベスト」と言われるゆえんです。

 

ざっくりした計算ですが、もし800万円を相続すると、それに対してかかる相続税は10%の80万円。

相続額が上がればその分税率も上がり、6億円ともなるとその税率は55%の7,200万円です。

消費税よりも高い税率なわけです。

 

いざという時に相続税に追い詰められないよう、両親が元気なうちに対策を相談しましょう。

切り出しにくい話題ですが、「自分がいくらもらえるのか知りたい」ではなく、「積み上げてきた一家の財産を守るため」というスタンスで声をかけてみてはいかがでしょうか。