こんにちは、気づいたら50代・・・というか好きなことをやっていたらここまで独身で来てしまった、都内在住の女でございます。

このコラムでは“好きで独身をやっている”私の、楽しい毎日についてお話していこうと思います。

 

初めての乗馬の記憶

 

初めて馬に乗ったのは、どこかの観光地だったような記憶が・・・

その時はいわゆる引き馬といって、インストラクターが手綱を持って私は単に乗っているだけ。

正直、あまり印象がない。

 

だけど馬自体には興味があって、日本の時代劇というより、韓国の時代劇ドラマに出てくるチマチョゴリを颯爽とひらめかせて馬を走らせるシーンなんかを見ると、なんとなくかっこいいと思っていた。

 

とはいえ、やっぱり私も乗馬クラブというものに敷居の高さを感じていて、気軽にできるところがあるとは思いもせず。

昼休みにたまたまサイトで無料体験乗馬チケットプレゼントを見つけて応募してみたら、あっさり当選してしまった・・・というのが、私の乗馬レッスンのきっかけだった。

 

私はドライブ好きでもあるので、車で1時間半ぐらいかかる乗馬クラブを選んで、無料体験乗馬に挑戦したのが、3年前の3月。

まず予約の電話をすると、日時が決められる。

開始時間の30分ほど前に受付をするようにということだったので、かなり早めに出発。

でも結局早すぎる時間に着いてしまったので、駐車場に車を止めて、中から様子をぼんやり見ていた。

 

「思ったよりも小汚いな・・・」

 

これが、最初の印象。

 

乗馬クラブと言ったら、やっぱり高級なスポーツクラブみたいな優雅な雰囲気で・・・なんていうイメージはあっさり崩され、どちらかというと動物園のふれあい広場のような・・・動物臭さ漂うこの施設、決して高級感あふれるものではなかった。

でも馬に乗っている人たちは、ブーツをはいてヘルメットをかぶり、なんだかちょっとカッコイイと思った。

 

受付するとまず、今日の担当インストラクターがやってきて、レンタルで借りる道具一式のサイズをそろえることに。

持ってくるように言われていたのは、靴下と軍手。

レンタルで借りたのは、ブーツとチャップスと呼ばれるふくらはぎに当てるもの、ヘルメット、プロテクターベスト。

 

装備が終わると、ついに馬と対面。

今日乗るのはおじいちゃん馬で、のんびりとした性格とのこと。

すでに鞍とかの装備は装着されていて、すぐに乗れるようになっていた。

 

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よく馬って「目がやさしくてカワイイ」なんて言われるけど、思ったより身体が大きくて、カワイイより怖い・・・

おじいちゃん馬を馬場に連れて行くのはインストラクター。

私は横についていくだけ。

ただ、蹴られないよう後ろに行かないようにという注意だけはされたので、かなり神経質に脇を歩いてしまった。

 

馬場に着くと踏み台が用意され、有無を言わさず乗せられることに。

手綱を持たされたが、車の運転免許の路上講習と同じく、インストラクターが別に馬につながった紐を持っていて、実際はそれでコントロールしてくれる。

とはいえ、やっぱり乗ってる私がうまくやらないといけないような気がする・・・

「じゃあ、とりあえず動かしましょうか。足でおなかをちょんちょんと蹴ってください」

「えっ、もう動かすの?」

これも車の運転免許の講習で初めて実技をしたときと同じ感想。

とりあえず、足を動かして見ると、馬がゆっくりと動き始めた。

 

インストラクターは、この状態で説明を開始。(乗る前じゃないのか!)

馬の特性や、どうやって馬を動かし、どうやって止めるのか、馬の動き方の種類とか・・・私の方は何が何やらちんぷんかんぷんで、わかったようなそうでもないような・・・

 

乗っている間に感じていたのは、「とにかく、背が高い!」

私が乗った馬は、今考えると大きいほうではなかったのだけど、それでも馬に乗ると視界がぜんぜん変わってしまう。

4拍子で揺られるので、なんとなく気持ちがいい・・・

 

止めてみたり、動かしてみたりしていい感じになじんできた時、インストラクターから

「ちょっと、早く走ってみますか」という一言。

「えっ?何を言ってる?」と思っていると、

続いて「前にある持ち手をしっかりにぎってください」

言われるままに握ると、いわゆる早歩と呼ばれる2拍子の走り方に馬の動きが突然変化!

 

「ひえー!」

 

これは、早いし、揺れるし、さっきまでの優雅さはどこへやら。

でも、そのうちその状態が「楽しい」と感じるようになってきた。

たぶん、ここで楽しいと思わなければ、乗馬はお勧めできない。

 

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30分ほどの乗馬体験が終わり、フロントに戻ってシステムの説明を受ける。

ここではかなり入会を勧められので、強い意志を持って臨むことが必要になる。

 

私が通っているのは、乗馬クラブの中でも全国的にチェーン展開のようなことをしているクラブで、金額も安いといわれている。

全国のあちらこちらにある名門乗馬クラブとはわけが違い、どちらかといえばスポーツクラブに近く、システムも同様。

スポーツクラブと比べながら話すと・・・

 

入会金は、スポーツクラブに比べかなり高額。高級スポーツクラブ並み。

それ以外に月会費が取られる。これは、馬の維持費に当てられるのだとか。こちらは、スポーツクラブの月会費より若干高い程度。

馬に乗るために騎乗券が必要で、それも購入が必要。これは毎回乗るたびにとられる料金。

クラブによっては、騎乗券がない代わりに、インストラクターの指導料だとか、馬の指名料などが取られるところもあるけれど、どちらにせよ一回ごとになんらかの費用がかかる。

レッスンはその技量によっていくつもの段階に分かれていて、それらは、乗馬協会のライセンスに応じたものもあるし、障害といった競技の種類によっても変わってくる。

 

最初は集団レッスンなので、最大人数が何人かは要チェック。

私が入ったクラスは人数がそれなりにいて、最初のうちはレッスンを止めてしまったり、逆に止まっているレッスンをじっと待ったりが多かったような気がする。

 

ここから先はゴルフと同じ。

打ちっぱなしで練習に行くのと同じようにレッスンに出て、乗り方を練習していく。

ある程度できてくると、コースに出るのと同じように、外場といって自然の林の中を歩いたり、海岸を走ったりといった遠出に出ることができる。

 

もちろん、ライセンスも取ることができる。

これが取れると、旅行先で馬に乗る機会があるときに、どれくらいの技量かを相手に知らせるのに役立つし、自分の励みにもなるので、向上心ある女性はある程度は目標にしてもいいかも。

 

やっと乗馬が楽しく思えてきた

 

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初心者から初級になった今、やっと乗馬が楽しくなってきたような気がする。

もちろん初心者のころも楽しいといえば楽しかったけれど、自分が馬に遊ばれている状態だったし、インストラクターがうまくコントロールしてくれていたので、自分の技術を伸ばすこと、つまり、乗馬に慣れることに集中しておけばよかった。

 

ところが初級になると、馬との会話というかコミュニケーションが少し取れるようになってくる。

同じ馬に何回か続けて乗ればその馬の癖も見えてくるし、今日は機嫌よく乗せてくれるとか、今日は眠そうとかがわかってくる。

 

犬が尻尾を振るように、馬もあの大きな体で甘えてみたり、耳を寝かせたり横向かせて自分の感情を表現してくれるので、最近ではようやくカワイイと思えてきた。

 

乗馬は無機質な道具を使ったものではなく、生きている馬とのコミュニケーションなので、毎回異なる結果が生まれて新鮮。

実は3年ぐらいレッスンしていても、自分がうまくなったとか、下手だとかがあまりわからないのである。

 

走ってもらいたいのに走ってくれなかったり、右に曲がるように指示を出したのに動かなかったりすると、「私、下手だなぁ」なんてがっかりさせられるのに、次のレッスンではうまくできてしまったりする。

(もちろん、腕が急に上がったわけではなく、馬がうまくやってくれた結果)

そんなことの繰り返しがうれしいのが乗馬なのだと思う。

 

スポーツクラブに行けば、友達ができたり、知り合いの友達と気軽に誘って一緒に行けたりするけれど、乗馬は一人で出かけていって、一人で楽しんで帰るのがワタシ流。

それが孤独なわけではなく、その間に馬とのコミュニケーションができるから楽しい。

ホースセラピーというものがあるそうだけど、私も乗馬しながら自然にセラピーを受けているのかも。

 

最後に、乗馬でダイエットは絶対ない。

ダイエットするほどになるには、かなり技術をあげなければならない。

はじめのうちは、やせたい内太ももではなく、力を入れて持ち手を持っていたために、腕がかなり筋肉痛になった。

自由に馬を操れて、ダイエットにもなる乗馬生活にいつになったらなれるのだろうか?