●結婚相談所で出会える人、出会えない人
では、仮に結婚相談所に入会したとして、そこでお相手と出会える人と出会えない人の間にはどんな違いがあるのか。
約30年に渡り、医師や弁護士といったエグゼクティブな男性と女性とのご縁をつないできた
株式会社ロイヤルエクセレンス代表取締役カウンセラーの長谷川 結子さんにお話を伺いました。
-30代後半から40代女性のご相談も多いと思いますが、皆さん最初はどのような希望を持っていらっしゃいますか?
「お相手の年収や仕事、ルックスなどに対しての理想を持っている人は多いです。
また45才ぐらいまでの女性だと、9割以上は子供を欲しいとおっしゃっていて、中には自分が出産可能であることを証明する、医師の診断書を持ってくる方もいらっしゃいます」
-そのような理想を持つことに対して、どのように感じますか?
「ご自分の結婚ですので、理想を持つことは大切だと思いますが、婚活の環境が昔とは変わってきていることを理解することも必要です。
15~6年くらい前までの婚活市場では、男性が女性の倍近くの人数(男性が余った状態)でしたので女性が選べた時代でしたが、ここ数年は不況のせいか、奥さんを養う自信のない男性は結婚を諦めてしまった人も多く、逆転までいかなくても女性6:男性4の比率となってしまったので、結婚を望む女性にとっては大変不利な時代となって参りました。
ですので現代の婚活において自分の置かれた立ち位置を理解する、ということもとても大事です」
-立ち位置ですか?
「自分とお相手の間に何らかの差がある、つまり明らかに自分の理想が高いと思うような場合は、そのようなお相手の視野に入るように自分の立ち位置を上げていく必要があります。
もしくはそれが難しいなら、今の自分に見合ったところにいる(自分を見てくれている)お相手を見つけていく、ということです。
やはりお相手にも理想がありますから、自分が選ぶのであれば、お相手からも選ばれるようにしていく必要があります。
もし自分を見てくれている人が理想に満たなかったら、「自分の理想に育てて行く!」というのも有効で、実際にそのような考えでお幸せになられた方は多くいらっしゃいます」
-人によっては、自分の立ち位置に気づくのは難しそうですね。
「そうですね。ですので私の場合は立ち位置を知ってもらうためにも、自社主催などのパーティーに参加してもらうようにしております。
パーティーにはいろいろな人が集まります。そこに、自分がいいなと思うお相手がいらしたとします。
なのにその男性は自分には興味が無く、他の女性とばかり話しているようなことがあると、見た目、話の楽しさ、立ち振る舞い、気遣いなどなど理由は様々ですが、自分の立ち位置に気づくきっかけになります。
その後、「私、どうしたらいいですか?」と相談してくるような人はその後劇的に変化して、自分が理想とするよいご縁も引き寄せやすくなります。
理想と現実を確認し、「成婚」という目標に向けて前向きに努力する素直さが大事、ということですね。
その方が早く決まっていくのか、時間がかかりそうなのかどうかは、長年カウンセラーをやっていると初回のご相談でだいたいわかります」
「ただし結婚に求める理想は、親の影響を強く受けている場合もあります。
長年に渡って、親が職業や年収、家庭環境など自分の価値観を娘に刷り込んでしまっているケースも結構多いので、自分にとって本当に幸せになる結婚の形がどのようなものなのか、今の時代でも通用する条件なのかカウンセリングを行うことも多くあります」
-結婚相談所のシステム自体は、どのように思いますか?
「使い勝手から言えば、昔に比べて今は格段に便利になりました。昔は紙の釣書でお相手を探していましたから。
ただ逆に、当時は登録をしている人数も限られていたので、皆さん「その中から選ぶんだ」という意識が高く、成婚も出やすかったです。
今は相談所のネットワークもあって、登録している方の数は数万人規模です。それを管理するデータベースも整備されているので、お相手の検索が簡単にできます。
ただし選択肢が多い分、目移りもしてしまうので決まりにくくなっている気がします」
-そういった今の相談所の中で、お相手を見つけていけるのはどんな人だと思いますか?
「先ほどの繰り返しになりますが、自分自身を謙虚にとらえていて、素直さを持ち合わせていること。
またきちんと期限を決めて活動していく方が良縁を引き寄せると思います」