遅い夏休みを取って、山形にひとりドライブ旅をしました。
山形へはもう何度か訪れたことがあり、真冬の蔵王でスノーモンスター(樹氷)をみたり、九月でまだ強烈な残暑の中、あついあつい芋煮会で暑さに倒れそうになってみたり(でも芋煮はとても美味しかった!)、果物の美味しい所なので、葡萄やさくらんぼ狩りをしてみたり、結構遊びに行きました。
そして今回は山寺観光と天童温泉に一泊というコースにしました。
コースといっても一人旅、途中変更おおいに可なんですけどね~。
さて、車で到着した山寺は山に囲まれたのどかな雰囲気の観光地。
こじんまりとしたお土産屋さんが何件か連なっています。
この日は平日ということもあり、お客さんもまばら、お店の人も暇そうな雰囲気でした。
のろのろとお店を冷やかしていたら、細い道にいきなり大きな観光バスが出てきて、ちょっとびっくり。
地方からの観光バスツアーのコースにここ山寺も入っているようですね。
他にも何台かの大型バスが駐車場にとまっていました。
そして、長ーい石段をのぼった先にお堂が見えます。『根本中堂』、お参り。
私の趣味の一つである御朱印集め、ここでもモチロンいただきました。
御朱印をいただく方が多いようでお坊さん二名体制で、筆ペンではなく硯の墨で黒々としたとても力強い字に惚れ惚れとしてみたり、珍しい御守りを見つけて買ってみたりしました。

その先には松尾芭蕉と弟子の曾良の銅像がイチョウの大木の横にあります。
先に進むと土産物屋が数件、そこで店のおばちゃんから「これから山寺のぼるなら、ちからこんにゃく食べて力つけてきな~」と言われ、100円払って山形の名物、玉こんにゃくをいただきました。
大なべに沢山入ったこんにゃくは、醤油味で煮詰めてあり丸くころころしていて4つ串刺しになってます。
おばちゃんがたっぷりからしをぬって渡してくれます。
 「・・・こんなにからし、大丈夫かなぁ」とちょっと心配になりながら食べると、ちょうどよい辛さにブレンドされてるようでぜんぜん大丈夫でおいしかったです。
こんにゃくで力もついたので、いよいよ山寺、のぼりますか!
そうです、この山寺は石段数の多さで有名なところなのです。
でも、まぁ、ゆっくりのぼればきっと大丈夫と、心で思います。

「山寺」は愛称らしく、正式名称は「宝珠山立石寺」だそうです。
知らなかった~と思いながら入場料300円を払い、いよいよ目の前から石段です!
 一番上の奥の院があるところまで1015段だそうです!3~40分はかかるとのこと・・・
大丈夫かぁ~と、のぼる前からすっかりやる気がなくなっていると、そこに大型バスのツアー客の方がぞろぞろのぼり終えたのかおりてきました。
皆さんかなりのご高齢。
「・・・大丈夫そうだな、私。」とこっそり勇気をもらってさぁ出発!。
普段運動嫌いな私です。若くもないのにいきなり石段をスラスラとのぼれるわけもありません。
自分でもよくわかっってますよ・・・と頭では考えながら、でも、身体は息があがって「はぁはぁ」とすでに口呼吸です。
まだのぼり始めて数分なのに・・・。
「こりゃ、運動嫌いとか言ってらんないなぁ、基礎体力ぐらいつけなきゃなぁ・・・」と日ごろのだらけた生活や食生活も含めて反省の石段のぼりをただ黙々と続けて、もうだめだ、と休憩タイム。
見上げたら、緑の葉、木々にすっかり覆われていました。
ここは樹海?と思えるほどの大きな木と緑の葉。
「なんて、気持ちがいいんだぁ~」吸う空気が、マイナスイオン満載。緑のシャワーです。
魂が綺麗になっていくような感じを味わい、元気を取り戻し、また石段をのぼりだします。
今度は下ばかり見て食いしばってのぼるのはやめて、緑を風を空気を感じながら、のぼるのを意識して・・・などとやってたら、ちっとも進まないので、そこそこ踏ん張りながらのぼりました。

ふと横を見ると、近くにお年寄りの方が腰掛けています。見ると大型バスのツアーのお客さん。
「みんな早々にあきらめておりた、私たちはここまで頑張ったけどもう十分」
・・・そうか、ご高齢の方はリタイアだったのか~。しかし、さすがにこの心臓破りの石段はお年寄りにはきついよなぁ~。と納得して、ついでにまた一息入れてみたりして。
亀のごとくゆっくり進んではいましたが、なんとか途中の『せみ塚』に到着。
ここは奥の細道で「閑さや岩にしみ入蝉の声」の俳句をよんだ芭蕉の句碑があります。
今は九月、蝉はもういませんが、夏真っ盛りにはきっとこの大木中から蝉の大合唱が聞こえるのかなぁ~。
その後は、心臓の鼓動と相談しながら、流れる汗を拭きながら、息絶え絶えになりながら、ただ上をめざしてのぼるのみです。

仁王門を過ぎ、修行者の行場の険しい岩場を横目で見て、ついに最終地点、奥の院に到着~!!
ヘトヘト・・・ お線香をあげお参りし、忘れちゃいけない御朱印をいただきます。
こちらも威厳ただよう文字に感動。
一息入れたら、もう一つの目的地、少し下った所にある「五大堂」という展望台に行きます。
ここはCMにも使われるほどの眺め抜群なところで、山裾の山寺の小さな町を見下ろせます。
「気持ちいいな~」まるで、天空から地上を見下ろしているような感じです。
「無理やり奮い立たせて、やっぱり諦めようかと思ったり、でも頑張ってここまできたから、見れる景色なんだよなぁ~、まるで人生みたいだなぁ~」と、感慨深い気分になり、身体を休めて、「山寺きてよかったな」と思いながら、おりてこれから温泉と美味しい料理が待っているのか、とさらに幸せな気分になりました。
かなり体力的にハードでしたが、これからの体力作りを考えたり、人生について考えてみたり、ひとりだったからこそマイペースでできた、今回の私の一人旅でした。